勃起障害(ED)とは

国内の男性は勃起に至らなかったり、中折れしたりしてしまい、女性との性行為で問題を抱える人が数多くいます。20~79歳の成人男性2,000人を対象に行った2019年の調査では、20~30代の若年層でもなんと、7人に1人がそのようなEDの悩みを抱えていると言われています。
EDとは無縁と思われがちな20~30代の若年層でも7人に1人(14.1%)の割合で中等度以上の深刻なEDの悩みを抱えています。
成人男性このような問題は頻繁に起こることとして考えられています。ここでは勃起障害(ED)について、原因や治療などについて紹介しています。
勃起障害(ED)の分類
これまで一度も勃起に達したり、勃起を維持できたりしたことがない場合は、原発性EDと呼びます。逆に以前勃起に達した人が後になってEDになった場合は、続発性EDと呼びます。現代においては、原発性EDよりも続発性EDがはるかに多くみられます。
勃起障害(ED)の原因
勃起するには、陰茎に十分な血液が流れ込み、かつ流入する血液の速度が遅くなり、陰茎に出入りする神経が適切に機能しなければなりません。また、男性ホルモン(テストステロン)や製薬が十分な必要がありそのためこれらの機能のいずれかに障害があると、EDが生じる可能性があります。ほとんどのEDは、陰茎に至る神経または血管の異常により生じます。その他に可能性のある原因は、陰茎の構造上の障害、内分泌系の病気、特定の薬の使用、神経・精神的な問題などがあります。その中でも動脈硬化、糖尿病、前立腺の手術の合併症、前立腺肥大の治療に用いられる薬、うつ病の治療に用いられるものなど中枢神経に作用する薬を摂取している場合です。どれか一つだけでなくいくつかの要因が重なってEDを発症することがあります。
血管の病気
動脈硬化により、足への血流が部分的にふさがれることがあります。こうなってしまうと陰茎に通じる動脈もふさがれ、陰茎への血流が減って、EDが引き起こされます。糖尿病、高血圧、動脈硬化も血管の病気でEDの一因となります。まれに血液が陰茎の動脈から出ていくのが早すぎることがあり、陰茎の血圧が下がるため勃起とその維持が妨げられます。
神経の病気
陰茎に信号を送る神経が損傷を受けると、EDとなる可能性が高くなります。例えば糖尿病も動脈硬化や陰茎を支配する神経に影響を与えることがあります。また、陰茎への神経は、前立腺に沿って通るため、前立腺手術がEDの原因になることがあります。EDを引き起こすあまり一般的ではない神経の病気には、脊髄損傷、多発性硬化症、脳卒中などがあります。さらに長距離サイクリングのように陰部や殿部の神経が長時間圧迫されると一時的にEDになる可能性があります。
その他の病気
ホルモンの乱れは性欲を減退させEDを生じさせる可能性もあります。アルコールもEDを引き起こしたり、その一因となるでしょう。また、心理的な問題は、時に活力を失わせる要因となり、EDの一因となります。